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その食事法は体全体の機能に配慮したものですか?
SNSをみていると
ほんとうにたくさんの方が
食情報を発信しておられます。
健康意識が高まり
唯一の食の国家資格である
管理栄養士以外の方も
どんどん栄養アドバイスを
専門職としていらっしゃる
素晴らしい事ですね!
(栄養士さんもっと活躍して欲しい~)
しかし、その分
見る側は情報を選ぶ能力が必要です。
とくに食事法の情報発信内容は
玉石混合であると感じます。
クリニックや
カウンセリングにいらっしゃる方の多くは
合わない食事法で体の機能を低下させてしまい
努力しているのにどうして?
という状態でご相談にこれられます。
あぁ、まただ・・・
と感じることもしばしば。
極端な食事法にはリスクがともなう
例えばケトン食とは
糖質を極端に少なくする食事法です。
(糖質30~60gにすることが多い)
エネルギー60%以上を脂質からとるというもの。
『脂質を好きなだけ食べれる幸せ!』
『するする体重が落ちる』
などの情報が流れており
ついやってみたくなりますよね。
ケトン食はてんかんの治療として
アメリカで研究が始まった食事法で
その機序や効果は確かなものです。
体質的に合う方が
短期間で上手く取り入れれば
良い結果が得られるでしょう。
しかし、その食事を推奨する方は
続けることで出てくるデメリットや
体質的に合わない人がいることも
一緒に伝えているでしょうか?
一面だけをみてメリットばかり
伝えるような方は
体の仕組みを理解できていないのかもしれません。
高脂肪食を続ける事のデメリット
人は三大栄養のどれかで
エネルギーを作らないと生きられません。
通常、ぶどう糖を第一のエネルギー源として
使っていますが
それでも足りなく無くなると
脂肪酸からケトン体をつくって
ぶどう糖に変わるエネルギー源とします。
ですから中性脂肪がどんどん
燃やされて痩せる、というわけです。
しかし
中性脂肪を分解してできる脂肪酸を
上手くエネルギー(ケトン体)に変えられない状態
の人もいます。
血中に余った脂肪酸は
再度、内臓や筋肉に蓄えられ
内臓脂肪(脂肪肝)を作るのです。
これを
といいますが
もともと民族的に
脂肪を蓄えにくい日本人は
これが起きやすい。
脂肪をためやすい
アメリカ人と違って
リスクが高いのです。
また、そもそも自律神経が弱く
消化液が出にくい方なら
脂質中心にたべても吸収できていませんし
過剰な脂質は腸内細菌バランスを悪化させ
インスリン抵抗性を引き起こします。
内臓脂肪もまた
インスリン抵抗性を作る原因です。
インスリン抵抗性があれば
血糖値をうまくコントロールできなくなります。
(耐糖能低下)
ケトン食や厳しい糖質制限後に
ひどい耐糖能低下状態になってしまう方が
いるのは、こういった理由もあります。
こうなると本当に痩せにくくなります。
見た目には分からなくても
スキニーファットの状態になっていることも。
耐糖能低下を戻すだけでも年単位です。
情報発信者はそういったリスクを知っておき
一緒に伝えていく必要があります。
それが人の健康を預かる
プロの仕事ではないでしょうか。
そんな私もまだまだ未熟者で
体の奥深さを知るほど
どんどん無知さを思い知ります。
皆様にはつねに中立の立場で
情報をお伝えするように
心がけています。
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